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東京全盲会長事件

事件の分類
セクシュアル・ハラスメント
事件名
東京全盲会長事件
事件番号
調査中
当事者
原告個人1名

被告個人1名
業種
分類不能の産業
判決・決定
判決
判決決定年月日
1991年01月30日
判決決定区分
一部認容・一部棄却
事件の概要
 21歳の女性である原告は、会社受付業務及び全盲の会長である被告の介添え業務を行うために雇用されたが、被告から2度にわたって介添えとして出張に同行するように命じられ、いずれもホテルの部屋で暴行を受けた。その上、「俺は目が見えない。お前が乱暴されたといって告発しても、俺の方が信用される。もし変なことをすると、女房からお前に慰謝料を請求させるからそのつもりでいろ。」などと脅迫された。
 本件行為の結果、原告は退職したが、精神的ストレスからうつ状態になり、また原告は准看護学校を卒業し、ゆくゆくは看護婦としての道を歩もうとし、被告の介護に従事するようになったのもそのためであるが、本件が起きたため、看護婦という職業に自信と希望を失うようになった。更に原告には婚約者がいたが、本件による精神的ショックのため、結婚をとりやめざるを得なくなった。そこで原告は、被告の行為は不法行為に当たるとして、被告に対し500万円の損害賠償を請求した。
主文
判決要旨
 被告は、適式の呼び出しを受けたにもかかわらず裁判所に出頭せず、答弁書その他の準備書面を提出しなかったことから、請求原因事実を自白したものとみなすとして、被告に損害賠償として300万円の支払いを命じた。
適用法規・条文
民法709条
収録文献(出典)
その他特記事項