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中野労基署長(K工務店)大工脳出血死控訴事件
- 事件の分類
- 過労死・疾病
- 事件名
- 中野労基署長(K工務店)大工脳出血死控訴事件
- 事件番号
- 東京高裁 − 昭和60年(行コ)第85号
- 当事者
- 控訴人1名
被控訴人中野労働基準監督署長 - 業種
- 公務
- 判決・決定
- 判決
- 判決決定年月日
- 1985年06月30日
- 判決決定区分
- 控訴棄却
- 事件の概要
- H(昭和3年生)は、昭和45年頃にK工務店に雇用され、責任者として、昭和51年10月21日から、複雑な型枠工事である本件工事に従事し、同年12月27日にはコンクリート打ちが予定され、同月23日の時点では2階部分の80%が終了していた。Hは同月26日、防寒の準備をした上、午前7時40分頃、2階部分で食堂、台所の屋根付近の作業を行っていたところ、頭痛を訴えて倒れ、病院に搬送されたが、同月31日午前11時に脳出血により死亡した。Hの妻である控訴人(第1審原告)は、Hの死亡は業務上の事由によるものであるとして、被控訴人(第1審被告)に対し、労災保険法に基づく遺族補償給付及び葬祭料を支給したところ、被控訴人はこれを不支給処分(本件処分)とした。控訴人は本件処分を不服として、審査請求、更には再審査請求をしたが、いずれも棄却の裁決を受けたため、本件処分の取消を求めて本訴を提起した。
第1審では、Hの脳出血による死亡を業務に起因するものと認めるには不十分であるとして、本件処分を適法と認めたことから、控訴人はこれを不服として控訴に及んだ。 - 主文
- 1,本件控訴を棄却する。
2,訴訟費用は控訴人の負担とする。 - 判決要旨
- 当裁判所は、原判決と同じ理由で、控訴人の請求を棄却すべきものと判断する。したがって、控訴人の本件請求を棄却した原判決は相当であって、これが取消しを求める本件控訴は理由がない。
- 適用法規・条文
- 07:労働基準法79条、
99:その他労災保険法16条の2 17条 - 収録文献(出典)
- 労働判例492号106頁
- その他特記事項
- ・法律 労働基準法、労災保険法
(注)本件は、その他(過労死・疾病)、「東京地裁昭和57年(行ウ)24号、1985年9月30日判決」の控訴審
顛末情報
事件番号 | 判決決定区分 | 判決年月日 |
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